| 製品名 | 性状 | 内装 | 外装 | 重量 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| イチゴ種子エキス-P | 水溶性粉末 | アルミ袋 | ダンボール包装 | 5kg | 食品 |
| イチゴ種子エキス-PC | 水溶性粉末 | アルミ袋 | ダンボール包装 | 5kg | 化粧品 |
| イチゴ種子エキス-LC | 水溶性液体 | キュビテナー | ダンボール包装 | 5kg | 化粧品 |
| イチゴ種子油 | 油 | ブリキ缶 | ダンボール包装 | 16kg | 食品・化粧品 |
原料・素材についてRaw materials
バラ科オランダイチゴ属のイチゴ (Fragaria × ananassa Duch.) は,世界中で食されているフルーツです (図1)。属名のFragariaはラテン語で「香る」の意味であり,その由来はイチゴ独特の芳香からきています。イチゴはヨーロッパの中部が原産であり,日本へは江戸時代後期にオランダ人によって伝えられました。日本での生産量は年間約20万tであり,栃木県,静岡県,兵庫県,福井県,奈良県などで栽培されています。イチゴはビタミンCが豊富であると共に,ポリフェノールであるアントシアニン,フラボノイド,フェニルプロパノイド,エラジタンニンを含み,近年その健康機能に関する研究が盛んに行われています。イチゴは種子とともに食用に供されますが,種子に限定した成分や機能性に関する研究は,ほとんど行われていません。
オリザ油化では,イチゴ種子からフラボノイドであるチリロサイド (tiliroside),ケンフェロール 3-O-グルコシド (kaempferol-3-O-glucoside) などの機能性成分を多く含むエキスを抽出し,水溶性に富むパウダータイプの製品を開発しました (イチゴ種子エキス)。その機能性を調べた結果,経口投与時また塗布時両方において,保湿に関与する遺伝子であるアクアポリン (AQP:細胞膜やタイトジャンクションに存在する水やグリセロールを通すいわゆる「水チャネル」),セラミド合成酵素及びヒアルロン酸合成酵素の遺伝子発現促進作用を見出しました。また,イチゴ種子エキスを経口投与したマウスにおいて,体重,肝臓及び副睾丸脂肪重量の減少と血糖値の低下が認められました。さらに,イチゴ種子から抽出された油は,体内で合成することができない,必須脂肪酸であるα-リノレン酸が30%以上含まれており,抗アレルギー作用などが期待できます。
イチゴ種子エキスとイチゴ種子油は,内外から作用する新たな美容・ダイエット機能を持つことにより,美容食品や化粧品の配合原料として,幅広くご利用頂けるものと考えています。
図1. イチゴ果実と種子
当社において,イチゴ種子の含有成分に関する研究を行った結果,フラボノイド配糖体であるチリロサイド及びケンフェロール 3-O-グルコシドが含有されていることを見出しました (図2)。チリロサイドは,リンデンやローズヒップの種子にも含有されており,肝保護作用1),抗肥満作用2)及び抗炎症作用3)を示すことが報告されています。これらの作用は,類似骨格をもつケンフェロール 3-O-グルコシドにも期待できます。また,イチゴ種子と果肉の部分から得られたエキスのポリフェノール,チリロサイド及びケンフェロール 3-O-グルコシド含量を測定した結果,果肉よりも種子に多くのポリフェノールが含まれていることが,明らかになりました (図3)。そして,チリロサイド及びケンフェロール 3-O-グルコシドに関しては果肉にはほとんど含まれていないことが明らかとなりました。
これらの結果より,イチゴの種子から得たエキスには,他の部位と比較して,高い機能性があることが示唆されました。

図2. イチゴ種子エキスの含有成分

図3. イチゴ含有ポリフェノール量の部位別比較
参考文献
1) Matsuda H., Ninomiya K., Shimoda H., Yoshikawa M. Hepatoprotective principles from the flowers of Tilia argentea (Linden): Structure requirements of tiliroside and mechanism of action. Bioorg. Med. Chem., 10, 707-12 (2002).
2) Ninomiya K., Matsuda H., Kubo M., Morikawa T., Nishida N., Yoshikawa M. Potent anti-obese principle from Rosa canina: Structural requirements and mode of action of trans-tiliroside. Bioorg. Med. Chem. Lett., 17, 3059-64 (2007).
3) Sala A., Recio M. C., Schinella G. R., Máňez S., Giner R. M., Cerdá-Nicolá, Ríos J-L. Assessment of the anti-inflammatory activity and free radical scavenger activity of tiliroside. Eur. J. Pharmacol., 461, 53-61 (2003).
安定性データStability Data
熱安定性
イチゴ種子エキス-P (水溶性粉末) の熱安定性を検討した結果,ポリフェノール及びチリロサイド含量は,1時間の加熱 (110℃) によっても変化がみられず,通常の食品加工温度に対して安定であることが分かりました (図24)。

pH安定性
イチゴ種子エキス-P (水溶性粉末) を蒸留水に溶解させ,pH調整し,非遮光下,室温で1週間保存後,ポリフェノール含量を測定しました。その結果,イチゴ種子エキスのポリフェノールは,弱酸性から酸性付近で安定であり,中性からアルカリ性では,約1割の含量低下がみられました (図25)。

液剤安定性
イチゴ種子エキス-P (水溶性粉末) について,0.04%水溶液 (pH3.5) を調製し,室温 (光照射下),25℃ (遮光),40℃ (遮光),5℃ (遮光) で2週間保存し,沈殿,濁り,着色の有無を目視で確認しました。イチゴ種子エキス-Pの液剤安定性は酸性域において極めて高いことがわかりました。
| 液剤安定性(0.04%水溶液,pH3.5条件下) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 室温 (光照射) |
25℃ (遮光) |
40℃ (遮光) |
5℃ (遮光) |
|
| 沈殿 濁り |
なし | なし | なし | なし |
| 着色 | なし | なし | なし | なし |
安全性試験データSafety profile
残留農薬
イチゴ種子エキス (賦形剤無添加品) について,食品衛生法及び農薬取締法に準じて,497項目の農薬の有無を調べ,全項目について基準値 (検出限界値) 以下であることを確認しました。
試験依頼先:株式会社マシス 食品安全評価分析センター
試験成績書発行年月日:平成20年4月18日
依頼番号:20513
急性毒性 (LD50)
絶食した雌雄マウス (ddY,体重30 g前後,5週齡) に,イチゴ種子エキス (2000 mg/kg,賦形剤無添加品) を経口投与し,14日間観察しました。その結果,死亡例や体重推移の異常 (対照群との比較) は認められず,試験終了後に行った剖検においても,臓器の肉眼的異常は認められませんでした。したがって,イチゴ種子エキスのマウスにおけるLD50値は,2000 mg/kg以上です。
変異原性試験 (Ames試験)
ネズミチフス菌 (Salmonella typhimurium) TA100,TA98を用いてS9mix存在下及び非存在下でイチゴ種子エキス (賦形剤無添加品) のAmes試験を行いました。その結果,19.5~5000 μg/plateの濃度において,変異原性は認められませんでした。
感作性試験 (LLNA試験)
イチゴ種子エキス-LC (10, 30及び100 w/v%) について,マウスを用いてLocal Lymph Node Assay (LLNA) を実施し,感作性の有無を調べました。その結果,いずれの濃度においても陽性を示さなかったことから,感作性は認められませんでした。
医薬品との相互作用
イチゴ種子エキスのチリロサイドには,グレープフルーツジュースと同様に,小腸や肝臓の解毒酵素チトクロームP450 (CYP3A4) に対する阻害作用 (IC50: 0.7 μM) が報告されています*)。これはCYP3A4の働きで代謝される医薬品とイチゴ種子エキスを同時に摂取することで,CYP3A4が阻害され当該医薬品濃度の急激な上昇や分解遅延が起こりうることを示唆するものです。したがって,以下の医薬品を服用しているお客様に対する注意喚起が望ましいと思われます (次ページ参照)。
グレープフルーツジュースにより経口バイオアベイラビリティが増加する薬物
| 薬効群 | 医薬品 |
|---|---|
| 心循環器薬 | ジヒドロピリジン系カルシウムチャネル遮断薬 (フェロジピン,ニソルジピン,アムロジピン,ニモジピン,ニフェジピン,ニトレンジピン),ジルチアゼム,キニジン |
| 免疫抑制剤 | シクロスポリン,タクロリムス |
| HMGCoAレダクターゼ阻害薬 | シンバスタチン,ロバスタチン,アトルバスタチン,プラバスタチン |
| 抗ヒスタミン薬 | テルフェナジンなど |
| 気管支拡張薬 | テオフィリン |
| 抗凝血薬 | ワルファリン |
| 副腎皮質ステロイド | エストラジオール,コルチゾール |
| 抗不安薬 | トリアゾラム,ミダゾラム,ジアゼパム |
| 抗菌薬 | キニーネ,アルテメター,サクイナビル,イトラコナゾル,クラリスロマイシン |
| その他 | ハロペリドール,ブスピロン,シサプリド,カルバマゼピン |
健康・栄養食品アドバイザリースタッフ・テキストブックより
*: Tsukamoto Sachiko, Tomise kyoko, Aburatani Maki, Onuki Hiroyuki, Hirota Hiroshi, Ishiharajima Eiji, Ohta Tomihisa, Isolation of cytochrome P450 inhibitors from strawberry fruit, Fragaria ananasa. J. Nat. Prod., 67, 1839-41 (2004).
イチゴ種子エキスの栄養成分Nutritional profile
| 分析項目 | 結果 | 注 | 分析方法 |
|---|---|---|---|
| 水分 | 2.5g/100g | 減圧加熱乾燥法 | |
| タンパク質 | 4.7g/100g | 1 | 燃焼法 |
| 脂質 | 3.9g/100g | 酸分解法 | |
| 灰分 | 0.8g/100g | 直接灰化法 | |
| 炭水化物 | 88.1g/100g | 2 | |
| エネルギー | 406kcal/100g | 3 | 修正アトウォーター |
| 食物繊維 | 0.0g/100g | プロスキー法 | |
| ナトリウム | 36mg/100g | 原子吸光光度法 | |
| 食塩相当量 | 0.1g/100g | ナトリウム換算値 |
- 注1)
- タンパク質換算係数:6.25
- 注2)
- 計算式:100 – (水分+タンパク質+脂質+灰分)
- 注3)
- エネルギー換算係数:タンパク質 4; 脂質 9; 糖質 4; 食物繊維2
試験依頼先:株式会社エスアールエル
試験成績書発行年月日:平成20年4月24日
依頼番号:第200804110033号
推奨摂取量Recommended dosage
各実験結果より,一日あたりイチゴ種子エキス-Pとして,40~80 mgの使用をおすすめします。
応用例Application Example
| 利用分野 | 訴求 | 剤形 | |
|---|---|---|---|
| 食品 | 美容食品 ダイエット食品 |
1) 保湿 2) 美白 3) 皮膚抗老化 4) 皮膚抗酸化障害 5) ダイエット |
飲料 (清涼飲料水,ドリンク等),ハード及びソフトカプセル,タブレット,キャンディー,チューインガム,グミ,クッキー,チョコレート,ウエハース,ゼリー等 |
| 化粧品 | 美容化粧品 | 化粧水,ローション,パック,ボディジェル等 |







































