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黒ショウガエキス Product name

効果・効能 Positie Effect

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冷え性・むくみ改善作用

冷え性は,特に手や足の先などの四肢末端が温まらず,冷えているような感覚が常に自覚される状態のことです。今や女性の2 人に1 人,男性の4 人に1 人が冷えで悩む体質であることが統計調査で分かっています。
 この冷え性は,言い換えると「血行不良」とも言えます。全身を流れる血流は体温の維持に重要な働きをしています。暖かい血流が四肢末端に分布している毛細血管へ正常に流れない状態は血行が悪くなっていることを意味し,手足の温度は低くなります。また,外部の低い気温に触れることで毛細血管が縮み血行が悪くなり,もともと血液の行き届きにくい手足の先に冷えを感じるなどの自覚症状が出てきます。
 むくみとは,顔や手足などの末端が体内の水分により痛みを伴わない形で腫れる症状です。医学的に説明すると,細胞組織の液体(細胞間質液)と血液の圧力バランスが崩れ,細胞組織に水分が溜まって腫れる状態のことです。
 一般的には,むくみの原因は,水分の取りすぎや,塩分の摂りすぎといわれます。また長時間座ったまま,立ったままなどの同じ姿勢での仕事や作業などによる血行不良も,むくみの大きな原因となります。
 以上の理由から冷え性・むくみの改善には,まず血管・血流を正常にすることが大事であると分かります。

1) ヒト臨床試験

オリザ油化㈱では,社内においてヒト臨床試験を行い,黒ショウガエキスの末梢血流改善効果について検討しました。試験は健常男女14 名(男性8 名,年齢24~59 歳;女性6 名,年齢26~48 歳)に対し,黒ショウガエキス-P(150 mg/日)を単回摂取または1 週間自由摂取させ,摂取前後の末梢血流状態および末梢血管の形状を比較するとともに,血圧の変化についても測定しました。

その結果,図3 に示すように,単回摂取の1 時間後,末梢血流の状態を数値化したスコア(表1)が改善傾向を示し,さらに,1 週間継続摂取においても,末梢血流改善効果が認められました,その改善率はそれぞれ57.1 および50.0%でした(表2)。一方,血管の形状は摂取1 週間後において,変形していた末梢血管の形が整えられ,正常な形状に回復した様子が観察されました(図4)。また,血圧は,単回摂取の1 時間後,正常範囲内で収縮期,拡張期血圧がともに低下する傾向がみられました(表3,図5)。2 時間後,収縮期血圧は有意に低下しました(P<0.05)。1 週間継続摂取後においては,単回摂取2 時間後の血圧レベルを維持していました。
また摂取期間中の使用実感について,アンケート調査を行ったところ,冷え性・むくみ,性 能力向上および肌のカサカサ感に関する項目において,高い改善率が得られました(図6)。

図3.黒ショウガエキス-P による末梢血流改善効果(n=14, 平均値±標準誤差)

表1.末梢血流状態測定結果の数値化

表2.末梢血流改善率(赤字は初期値に対して改善傾向,n=14)

図4.黒ショウガエキス-P による末梢血管形状の改善効果(改善例)

表3.黒ショウガエキス-P のヒト血圧に対する影響(測定結果)

図5. 黒ショウガエキス-P によるヒト血圧改善効果(n=13~14, 平均値±標準誤差)

図6.黒ショウガエキス-P 摂取後の実感アンケート調査結果

以上の結果から,ヒトにおいて黒ショウガエキス-P を150 mg/日の継続摂取で,末梢血管の形を正常に回復させ,末梢血流改善効果を示したことから,冷え性・むくみに対して改善効果が期待されます。
 また血圧に対しては,摂取2 時間後の収縮期血圧が有意に低下し,至適血圧範囲内に入り,改善が認められたことで,血圧の正常レベルのコントロール効果が期待できると考えられます。

2) 血管内皮細胞におけるNO 産生促進作用と血管機能

一酸化窒素(NO)は生体内において一酸化窒素合成酵素(NOS)の活性化により合成されます。NO は常温において気体の状態で存在し,生体膜を自由に通り抜けて細胞情報伝達因子として機能し,様々な生理過程に関与します。
 NOSは2種に大別されます。常時細胞内に一定量存在する構成型NOS (cNOS)と炎症やストレスにより誘導される誘導型NOS(iNOS)です。cNOSはさらに2つに分類され(nNOSとeNOS),特にeNOSは血管内皮型と呼ばれ,血管の生理機能を調節する重要なファクターです。特に血管内皮からeNOSの作用で生じるNOは,血管拡張の主要な因子です。
 ヒト臍帯静脈内皮細胞を用いた実験で,黒ショウガエキスのNO 産生に及ぼす作用を調べた文献があります。黒ショウガエキスは選択的にeNOS のmRNA とタンパク質の発現を増強し(図7),NO 産生を促進することが明らかになりました(図8)。


また,黒ショウガエキス(10μg/mL)のNO 産生促進作用は,ポジティブコントロールのアセチルコリン(1000μg/mL)よりも強い作用がみられました(図8)。黒ショウガエキスおよびアセチルコリンの作用は両方ともNO 産生抑制剤のL-NAME により抑制されましたが,黒ショウガエキスの方がアセチルコリンよりNO 産生抑制剤の影響を受けていません。
 黒ショウガエキスは血管内皮細胞からNO 産生を促進することで,正常な血管機能の維持に重要な役割を果たし,血管拡張作用,血小板凝集抑制作用などによって,血圧降下,血流改善,抗動脈硬化,性能力向上などの効果を発揮すると考えられます。

参考文献:
  S.K. Wattanapitayakul et al. Journal of Ethnopharmacology 110, 559–562 (2007)より改変

性能力向上作用

1) ホスホジエステラーゼ5 抑制作用

ホスホジエステラーゼ(PDE)は,細胞内セカンドメッセンジャーである環状ヌクレオチド(cAMP およびcGMP)を分解し,そのシグナル伝達を調節しています。哺乳類ではPDE は11 種類のファミリーを形成しており,その阻害薬は様々な疾病の治療に使用されています。その中で,PDE5 は血管平滑筋cGMP 選択的分解酵素で,この酵素を阻害することにより,陰茎海綿体平滑筋を弛緩させ局所的な血流量を増大させることから,男性性機能障害治療薬として有効です。例えば,バイアグラはその代表的な治療薬です。
 オリザ油化㈱は黒ショウガエキスのホスホジエステラーゼ5 に対する作用を検討した結果,1 および10μg/mL の濃度においてPDE5 抑制作用が認められました(図9)。また規格成分の5,7-ジメトキシフラボンは3 および30μM の濃度において,PDE5 抑制作用が認められました(図9)。
 黒ショウガエキスはED 治療薬のバイアグラと同じくPDE5 抑制作用によって,平滑筋弛緩,血管拡張,血流増加効果を発揮し,性能力を向上します。含有成分の 5,7-ジメトキシフラボンはもっとも効果強いことが報告されています(表4)。また,ヒハツエキスおよびショウガエキスには同様な作用はみられませんでした(図9)。


図9. 黒ショウガエキスおよび5,7-ジメトキシフラボンによるPDE5 の抑制作用

表4.黒ショウガエキスに含有される成分のPDE5 抑制作用(n=3)

抗メタボリックシンドローム作用(抗肥満,抗糖尿病作用)

世界の主要先進6 ヵ国において,8,600 万人近くのメタボリックシンドローム患者がいると推定されています。近年,食の欧米化や不規則な食生活,便利な生活がもたらす運動不足などにより日本でも肥満者が増加しています。厚生労働省の試算では,メタボリックシンドロームとその予備群に該当する中高年(40~70 歳)は,約1,900 万人で,同年齢層の男性では2 人に1 人,女性では5 人に1 人に達します。また,これまで生活習慣病として扱ってきた肥満症,高血圧,高脂血症,糖尿病は独立した疾患ではなく,それらの原因として内臓脂肪の蓄積を考慮する必要性が出てきました。内臓脂肪の蓄積は血中遊離脂肪酸の増加を招き,高脂血症,インスリン抵抗性を惹起します。さらに,内臓脂肪細胞からさまざまな生理活性物質,すなわち,アディポサイトカインが分泌されていますが,内臓脂肪の過剰な蓄積によってその分泌バランスが崩壊し,メタボリックシンドロームが引き起こされることが判っています。

自然発症肥満性2型糖尿病モデルマウスおよび正常マウスを用いて,黒ショウガエキスを8週間混餌(1または3%)投与し,メタボリクシンドロームへの作用を検討した結果,肥満マウスに対して,有意な体重増加抑制(図10),内臓脂肪蓄積抑制(図11),血糖値低下作用(図12)などを示しました。正常マウスに対しては,顕著な影響が示されませんでした。よって,黒ショウガエキスはメタボリクシンドロームに対して予防・改善効果が期待できます。

図10.肥満マウスおよび正常マウスの体重への影響

図11. 黒ショウガエキスによる肥満マウスおよび正常マウスの脂肪蓄積への影響
(1):内臓脂肪および皮下脂肪への影響,(2):CTスキャン画像; 紫色:内臓脂肪,黄色:皮下脂肪

図12.黒ショウガによる血糖値上昇抑制作用
参考文献:T. Akase et al. J Nat. Med. 65:73-80 (2011)より改変

抗アレルギー作用

黒ショウガなどの6種類のショウガ科の植物の抗アレルギー作用について,マスト細胞からの脱顆粒抑制作用を,ラット好塩基球性マスト細胞(RBL-2H3)からのヘキソサミニダーゼ遊離を指標に比較検討しました。その結果, 6種類のショウガ科の植物の中で黒ショウガエキス(EtOH抽出物)は強い脱顆粒抑制作用を示し,抗アレルギー作用は一番強いことが分かり ました(図13)

図13. 黒ショウガエキスによるRBL-2H3肥満細胞における脱顆粒抑制作用
S. Tewtrakul et al., J Ethnopharmacol., 109(3):535-8, (2007)より改変

抗炎症作用

黒ショウガなどの5 種類のショウガ科の植物の抗炎症作用について,培養したマクロファージ様細胞(RAW264.7)を,大腸菌膜由来発熱物質であるリポポリサッカライド(LPS)で刺激した際の,NO 産生を指標に比較検討しました。その結果,5 種類のショウガ科の植物の中で黒ショウガエキス(EtOH抽出物)は強いNO 産生抑制作用を示し,抗炎症作用は一番強いことが分かりました。

図14. 黒ショウガエキスによるRAW264.7 細胞におけるNO産生抑制作用
S. Tewtrakul et al., J Ethnopharmacol., 120:81-84, (2008)より改変

脳機能改善作用

前述のように,PDE は,細胞内セカンドメッセンジャーである環状ヌクレオチド(cAMP およびcGMP)を分解し,そのシグナル伝達を調節しています。中でもPDE2 は脳や副腎に多く発現しています(SH Francis et al., Prog Nucleic Acid RES Mol Biol. 65:1-52, 2001)。特にげっ歯類の脳では太脳皮質と海馬に多くのmRNA が発現しています(WC Van Staveren et al., JComp Neurol., 467:566-580, 2003)。PDE2 阻害薬であるBAY 60-7550 は神経細胞の長期増強の増大を引き起こし,またラットへの投与では記憶機能の改善が認められています(FG Boess etal., Neuropharmacology, 47:1081-1092, 2004)。
 オリザ油化㈱は黒ショウガエキスのPDE2 に対する作用を検討した結果,1 および10μg/mLの濃度においてPDE2 抑制作用が認められました(図15)。規格成分の5,7-ジメトキシフラボンは3 および30μM の濃度においてPDE2 抑制作用が認められました。また,同じ血流改善効果のある健康食品素材のヒハツおよびショウガと比べた結果,10μg/mL の濃度においてヒハツエキスおよびショウガエキスのPDE2 抑制作用は認められませんでした(図15)。黒ショウガエキスは1μg/mL の濃度において, 100μg/mL の濃度のヒハツエキスおよびショウガエキスよりPDE2 阻害率が高い結果となりました(図15)。PDE2 阻害活性において,黒ショウガエキスはヒハツエキスおよびショウガエキスの100 倍以上強いと考えられます。

図15.黒ショウガエキスおよび5,7-ジメトキシフラボンのPDE2 抑制作用

生体内抗酸化作用

ヒトの生体内では,ストレスなどの刺激により活性酸素種(スーパーオキシド,ヒドロキシラジカルなど)が発生します。この活性酸素は酸化傷害を引き起こし,細胞等を損傷し,発がんや炎症,種々の生活習慣病や老化促進と密接に関係しています。
 そこで,黒ショウガエキスの抗酸化作用を,スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様活性および1,1-ジフェニル2-ピクリルヒドラジル (DPPH) ラジカル消去能を指標に評価しました。その結果,黒ショウガエキスは図16 に示す濃度において,濃度依存的にSOD様活性およびDPPH ラジカル消去能を示しました。

図16.黒ショウガエキスの生体内抗酸化活性